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刀根山結核研究所
- Toneyama Institute for Tuberculosis Research

基本情報

学域名 都市医学講座 刀根山結核研究所
(英語表記)Toneyama Institute for Tuberculosis Research
代表者 顔写真
助教

西内 由紀子
- Yukiko Nishiuchi
場所 大阪府豊中市刀根山5-1-1
連絡先 TEL:06-6853-5837
MAIL:nishiuchi@med.osaka-cu.ac.jp
ホームページ http://www.med.osaka-cu.ac.jp/toneyama/ link
概要  本研究所の前身は、大阪市立刀根山療養所が設立された大正6年にさかのぼる。当時から診療と同時に研究室で結核に関する基礎研究が行われた。その後、昭和26年4月国立療養所刀根山病院内に大阪市立医科大学の附属施設として設置され、市立大学附属施設をへて、昭和53年4月に医学部附属施設となった。昭和20年代は大阪大学総長を勤めた赤堀四郎先生や山村雄一先生も関わって活発に研究をすすめ、山村先生の有名な結核菌死菌による空洞形成実験も本研究所で行われた。現在大阪市立刀根山病院は国立病院機構刀根山病院となり、研究所は大阪市立大学医学部の附属刀根山結核研究所となった。
 この間に日本における結核の罹患率は著しく減少したが、世界中では年間960万人が罹患し、150万人が死亡する(2014年 WHO)今なお克服できていない感染症の一つである。さらに非結核性抗酸菌症は、環境から感染する日和見感染症であるにもかかわらず日本で近年急速に患者が増加しており、抗菌薬の効果が認められずに悪化することもある難治性感染症である事が知られてきた。非結核性抗酸菌の環境中の動態やなぜ薬が効きにくいのかなど不明な点が多い。このように結核および非結核性抗酸菌症の基礎研究の重要性は、刀根山病院および研究所が設立された大正6年当時とかわらない。研究所では、結核菌を含む抗酸菌の生化学的研究並びに脂質生化学、診断法の開発、非結核性抗酸菌の感染源解明やバイオフィルム研究で顕著な研究業績をあげている。
 現在、刀根山病院の医師たちと一緒に難治性抗酸菌症の診断と治療法、環境中の動態、および感染機構の解明に向けた研究を鋭意進めている。

研究について

下記の理念・方針に基づいて研究をすすめている

 1.社会に貢献する
 2.独創的な発想をもとに研究を展開する

教室を代表する業績

業績

  • 1. 結核病巣は免疫反応が関与している事を解明
概要 結核菌が免疫機構を活性化して、その結果肉芽腫や空洞が形成される事を世界に先駆けて明らかにした。 ウサギに結核菌の死菌体を注射すると、生きた菌と同様に肉芽腫や空洞が形成されることを見いだした。肉芽腫は結核菌の成分によって宿主(ヒト)の免疫機構が活性化して防御機構の一つとして形成される事がわかった。
論文等 Yamamura Y: The pathogenesis of tuberculous cavities.In: Advances in tuberculosis research, Vol. IX, 1st ed, Birkhauser H, Bloch H, Canetti, G, ed. S.Karger., Basel, NewYork, 1958, 13_37.
  • 2. 肺MAC症の主な感染源の一つを解明
概要 非結核性抗酸菌のなかでも最も罹患率の高い肺Mycobacterium avium intracellulare 症(MAC症)の感染源は不明であった。 本研究所において家庭の浴室が主な感染源のひとつである事を世界で初めて明らかにし、浴室を乾燥させれば浴室内に菌が定着する事を防ぐ事ができることを報告した。
論文等 Nishiuchi et.al., The recovery of Mycobacterium avium-intracellulare complex (MAC) from the residential bathrooms of patients with pulmonary MAC. Clin. Inf. Dis. 2007, 45:347-351.Y: The pathogenesis of tuberculous cavities.In: Advances in tuberculosis research, Vol. IX, 1st ed, Birkhauser H, Bloch H, Canetti, G, ed. S.Karger., Basel, NewYork, 1958, 13_37.

主な研究内容

現在の主な研究テーマ

  • 抗酸菌の感染動態の解明
概要  抗酸菌は、マクロファージに取り込まれ、そのファゴゾーム内でマクロファージの殺菌作用に抵抗して増殖する。経気道的に侵入した菌は、肺胞マクロファージに感染するが、その後あらゆる臓器に伝播する。その経路は多くの場合血行性であるが、その実態は不明である。この実態が明らかになれば、患者個体内の病巣の広がりを防げられる治療法の開発につながる可能性がある。この実態を明らかにすることを目的として刀根山病院や新潟大学と共同で研究を進めている。
  • 抗酸菌のバイオフィルム形成メカニズムの解明
概要  環境から感染する事が知られている非結核性抗酸菌の環境中における生態を知る事が、感染源の除去につながって感染機会を減らすと期待される。環境中ではバイオフィルムを形成しているので、形成を促進する環境因子の解析や、バイオフィルムの生態ならびにクオラムセンシングの関わりを明らかにするために研究を進めている。
  • 非結核性抗酸菌の環境内動態解析
概要  環境、特に水系では非結核性抗酸菌が分布してそこからヒトや動物に感染すると考えられている。環境中の非結核性抗酸菌の分布調査は、公衆衛生や感染防止につながる基本的なデータになる。本テーマでは猪名川や淀川を対象に河川中の非結核性抗酸菌の分布を神戸市立環境保健研究所や大阪府立公衆衛生研究所とともに調査している。
  • 非結核性抗酸菌症の全ゲノム解析による環境/宿主相互作用の解明
概要  非結核性抗酸菌の中にはゲノムデータベースが不十分な菌種がある。本研究ではまず非結核性抗酸菌の全ゲノム解析をすすめて抗酸菌と抗酸菌症の研究の基礎データを構築している。構築後、本データベースをもとに環境/宿主相互作用の解明につなげる予定である。
 AMEDの非結核性抗酸菌症の疫学・診断・治療に関する研究の分担研究であり、刀根山病院、感染症研究所、京都大学、神戸市立環境保健研究所と共同で進めている。

スタッフ

助教 西内 由紀子

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