2023年4月より、診断病理・病理病態学教授を拝命いたしました孝橋賢一と申します。当教室は、附属病院での病理診断業務を行っており、腫瘍から非腫瘍性病変まで幅広く取り扱っています。病理組織像は、同じ疾患であっても非常に多様性に富んでいます。また、組織像が同じであっても、臨床経過により全く解釈が異なってくることもあり、臨床各科との連携が欠かせません。診療業務の根幹を支える存在として、迅速・正確・連携を掲げて取り組んでまいる所存です。
教育面でも病理学的知識は、疾患を深く理解するうえで不可欠なものと思います。卒前はもちろんですが、卒後も臨床各科の診療上有用な知識となりえます。提出された検体のマクロ像からミクロ像、また病理診断書の解釈の方法まで、丁寧な説明を行うことで、貢献していきたいと思っております。
研究面では、研究倫理を遵守しながら積極的に取り組んでゆきたいと思っております。診断病理学を礎とした組織分類学や腫瘍発生のメカニズム解明などがテーマになりますが、それらにおいても基礎・臨床各科との連携が欠かせません。共同研究を積極的に行い、大阪公立大学の発展に寄与したいと考えております。今後とも、ご指導賜りますようよろしくお願い申し上げます。
皆様こんにちは、2022年4月より肝胆膵外科の教授を拝命しました石沢武彰です。当科は、大阪市立大学第1外科、第2外科で蓄積された技術と知識、そして「人のつながり」を集結して創設されました。これまでの実績と地域連携を更に発展させるべく、医局員とともに精励して参りますので、ご指導のほど宜しくお願いいたします。
肝胆膵外科は複雑で難しい手術が多い領域です。私たちは、進行癌を取り切る「大きな手術」はもちろん、腹腔鏡やロボット支援手術などの「小さな手術」を安全に提供する体制を整備しています(高度技能指導医・専門医 9名在籍)。「幅広い治療選択肢を用意し、最善の一手を提供する」―これが当科の診療目標です。
一方、癌を根治に導くには「メスを磨く」だけでは不十分です。私たちは、癌の位置や臓器機能を描出する「蛍光イメージング」を手術に活用していますが、今後はこの技術を「診断」から「治療」に発展させるために、研究開発を推進して参ります。
これらの目標を達成するために、専門分野の垣根を越えて、学内外の皆様と積極的に情報交換を行いたい所存です。当科の活動に興味をお持ち頂きましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。
2022年1月より循環器内科学教授を拝命いたしました福田大受です。
当科では虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症)、不整脈、弁膜症、心不全、肺高血圧症、成人先天性心疾患、血管疾患など各領域の高度専門的医療を行っています。その中で、より優れた次世代の医療技術の開発を目指して、各種イメージング機器を用いた臨床研究や、病態解明のための基礎研究に加え、それらを融合したトランスレーショナル研究に力を入れています。循環器と他臓器・他疾患との関連も注目されており、他科との連携も重要視しています。国内外の医療・研究機関と連携を取りながら、積極的に新しい医療技術や医療概念の創出を行い、それらを世界に発信していきたいと思います。
循環器内科は命にかかわる疾患を扱うことが多く、医師としての高い総合力が求められます。一人ひとりの患者さんに適した最良な医療を提供できるよう、医学的知識・技術と探求心、さらには人間性を高度に融合させた「Physician Scientist」の育成を推進することで、大阪公立大学および循環器内科学の更なる発展に貢献したいと考えます。今後ともご指導賜りますようよろしくお願い申し上げます。
2022年1月より大阪公立大学大学院医学研究科・女性生涯医学の教授に着任させて頂きました。
本学の歴史ある産婦人科は2013年より新たに女性生涯医学と女性病態医学の2つの部門を設けることにより、より専門性の高い医療の提供を目指して参りました。これにより、医療レベルが飛躍的に上昇・充実するとともに、地域医療圏における連携施設と患者様のニーズへの対応を迅速に行うことが可能となってまいりました。
女性生涯医学で担当させていただく医療内容は主として、思春期に特有な疾患、不妊・不育症の精査加療、ハイリスク妊産婦や急な搬送妊産婦への対応、さらには加齢に伴う骨盤臓器脱など、女性の各ライフステージに寄り添ったものです。皆様のご期待に添えるよう、深い知識・高い技術と志を持った医療人の育成にも努めております。
全国的にもトップレベルの医療を提供させて頂けるよう使命を全うしてゆきます。お困りのことや、ちょっとした相談事などがございましたらどうぞお気軽にご連絡下さい。
2022年4月より消化器外科学教授を拝命いたしました前田 清です。
当科では食道癌・胃癌・大腸癌など消化器悪性疾患に対し、ロボット手術をはじめとする低侵襲手術を導入してきました。今後も低侵襲手術を推進していくともに化学療法や放射線治療も取り入れた集学的治療の開発にも取り組んでまいります。また、潰瘍性大腸炎、クローン病などの難治性炎症性腸疾患に対してもQOL、整容性を考慮した手術療法を開発していきます。研究面では主に 1)消化器癌のバイオマーカー、2)癌免疫療法、3)難治癌に対する病態解明・治療薬の開発を行い、その成果を国内外で広く報告してきました。これらの研究を今後も継続・発展させるとともに新たなテーマとして今後迎える超高齢化社会に対して年齢だけではなく、遺伝子・細胞レベルも含めた老化度評価方法を開発したいと考えています。この4月から大学名も大阪市立大学と大阪府立大学との統合により大阪公立大学に変更となりました。これを機に心機一転、臨床面でも研究面においても大阪公立大学が国内外に知れ渡るように努めていく所存です。
どうかよろしくお願いいたします。
令和3年4月1日付をもちまして膠原病内科学の教授に就任いたしました橋本求です。
膠原病内科学は、旧膠原病内科と旧内分泌・骨・リウマチ内科のリウマチ部門を統合し、膠原病・リウマチ性疾患を総合的に診療する一つの独立した講座として本年度より新たに創設された教室です。
膠原病・リウマチ性疾患の症状は全身多岐に渡りますので、大学病院の利を生かし、病態に関連する各診療科との連携を緊密にとりながら診断・治療にあたっていきたいと思います。教育面では、十分な専門知識の習得と全人的な全身管理ができるリウマチ専門医を多数育成し、膠原病・リウマチ性疾患の地域診療の充実に貢献してまいります。また研究面では、私はデータベースを用いた臨床疫学研究や腸内細菌叢に関する研究などを行ってきましたので、本学の基礎・臨床教室の先生方とも連携し、大阪市立大学医学部の強みを生かした研究を展開し、更なる発展に貢献したいと考えます。今後ともご指導賜りますようよろしくお願い申し上げます。
このたび、2021年4月より大阪市立大学大学院医学研究科先端予防医療学の教授を拝命いたしました渡邉俊雄です。当科は2014年4月に開設された新しい教室で、専任教授としては私が初代になります。当科は、あべのハルカス21階にある先端予防医療部附属クリニックMedCity21において健診事業と専門外来を行っています。MedCity21は公立大学法人として全国初の大学病院附属の健診センターであり、消化器内科、消化器内視鏡、肝臓病、糖尿病、呼吸器内科、産婦人科ならびに乳腺外科などの専門医の資格を持つ各専任教員が、がんや生活習慣病などの早期発見を目指した人間ドックを実践しています。
研究面では関連各科や企業などと共同で画像解析機器の開発を進めており、診断の効率化ならびに精度の更なる向上に取り組んでいます。また、健診事業から得られる健常・未病・有病状態の連続的かつ網羅的なデータを集積したバイオリポジトリをすでに構築しており、これを用いた疾患関連遺伝子や各種バイオマーカーの探索を推進する予定であります。超高齢社会を迎えたわが国の課題である健康寿命の延伸に、臨床と研究の両面で貢献したいと考えています。どうかよろしくお願いします。